HKPFS給付型奨学金について
学術業績が優れたDoctorコースの学生を対象にした香港政府の奨学金
具体的に以下を含む:
HK$337,200/year(年間約670万円、4年間)
海外渡航補助 HK$14,000/year(年間約28万円、4年間)
2年間の学生宿舎利用が保証される
詳細はこちら
香港科技大学工学院PhDコース→こちら
2022年度HKPFS給付型奨学金に採用された学生へのインタビュー(2)
Interview with Kimishima san
Kimishima san→K
Staff→S
S:君島さん、こんにちは。今回のインタビューは2回目ですが(1回目→こちら)、受けていただいてありがとうございます。香港への外国人留学生を対象にした最高ランクの給付型奨学金The Hong Kong PhD Fellowship Scheme (以下HKPFS)に採用されたこと、まずおめでとうございます!
この奨学金は香港科技大学に限らず全ての香港の大学が参加しているので、ものすごく競争が激しいと聞いています。日本人の香港科技大学留学を支援している私たちにとっても本当にうれしいお知らせです。もちろん科技大工学院のPhDコースに合格されたことも、Congratulations!
K:ありがとうございます。
S:このHKPFSという香港政府の給付型奨学金は、どうやって知りましたか。
K:奨学金の存在自体は香港科技大学の修士課程を申請するときに(当時は関係なかったのですが)奨学金一覧で見かけました。自分の指導教授と博士課程に進むか話し合っていた時にもHKPFSの話が上がり、申請期限が早めなのでそれに合わせて博士課程を申請したという流れです。
S:なるほど、情報収集はそういうルートからですね。申請の大まかな流れを教えていただけませんか。およそいつ頃から申請が始まりましたか。科技大PhDコースの出願の前でしょうか。
K:HKPFSの申請は科技大のPhD申請と一体になっているという感覚で準備していました。実は申請の殆どが大学側のPhD申請の時に行われます。HKPFSのサイトでは自分の個人情報や希望する大学とプログラムを記すだけで、それをもとにHKPFS申請番号というのを貰い、その番号を大学のPhD申請の時に提出します。科技大のPhD申請には申請書類、希望する研究内容や志望動機に加え、HKPFSを申請するにあたっての動機や自分の強みとかをアピールします。まずは大学側が申請書類を審査して、その中から一部優秀な候補生をHKPFSの審査に通します。それをHKPFSが審査して、合否をHKPFSからメールで送られてきます。HKPFSのサイトで番号を取るのはすぐ終わりますが、科技大の申請は項目や書類が多く、意外と時間がかかります。
S:申請の流れについてよくわかりました。ちなみに、一番上位の奨学金なので準備がたいへんと聞いていますが、準備にあたって君島さんは最初どのようにスタートしましたか。まずは科技大の先生へのコンタクトですか、それとも大学へのお問合せから。
K: 自分の場合は修士課程の指導教授の下で博士課程に進む感じで申請したので、すでに教授とは面識がありました。科技大の学部生や修士生もまずは指導教授を探して連絡することから始めるので、外部から申請する場合も同じだと思います。面識がない先生、返信に時間がかかる先生、生徒を募集していない先生もいるので、指導教授は早めに探さないと期限が迫ってHKPFS申請が間に合わない可能性が出てきます。
S:なるほど。要するに、まずは指導教員を見つけて、次にHKPFSのサイトにて個人や研究などの情報を入力しHKPFSの番号を取得し、最後はPhD出願の際番号を記載した書類を大学へ提出、という流れで準備していくような感じでしたね。
大学の方へPhD願書提出のあとは、HKPFSのサイトではPhD願書をアップしたりfollowしたりするような手続きが必要ないという理解で大丈夫ですかね。
K:はい。願書提出後は大学側からHKPFSへ連絡がいくので、学生側からアップする必要はないです。なのでHKPFSのサイトで取得した番号を願書提出時に書かないとデータが渡らないと思います。
S:HKPFSの公式サイトから、審査基準がAcademic excellence、Research ability and potential、Communication and interpersonal skills、Leadership abilitiesという四つの面が問われるようですが、申請の書類もこの四つの面に沿って書いてほしいという感じでしたか。
K:はい、PhD申請の書類ではその四方面を注視しながら書きました。それに加えてどのように科技大・香港の大学に多様性をもたらすかを自分の海外での経験、異国の人との交流などの例を通して示すのと、審査基準に挙げられたCommunication and interpersonal skills、Leadership abilitiesを示す根拠、経験を申請書類に書きました。香港の大学院は日本人が少ないので、多様性をアピールできるのはかなりの強みになると思います。
S:ほかに何か資料の提出が必要でしょうか。
K:PhD申請に必要な書類(パスポートや大学の成績、PhDのトピック、過去の仕事経験・賞など)がいっぱいあるので、PhDの申請サイトに早めにアクセスして、一通りなにが必要か、そして何を問われているかを全部見るといいと思います。申請する学部によって必要な書類が違ったり、英語試験の結果(TOEFLやIELTSなど)が必要な人もいる(大学の授業が全部英語ベースなど免除規定もありますが、参考に一応欲しいですとも言われます)ので、自分で確認するのがいいと思います。最初はそんなに量が多くないかと思っていましたが、書類を作ったり集めたりしていると意外と多いなと感じました。
S:君島さんの場合、今回のHKPFSの申請においてとくに心掛けて用意したのは、どの辺の内容でしょうか。
K:自分が一番重点的に準備したのはPhDのトピックについてと、HKPFSを取得するに向けて書く自己PRです。先述したように審査項目が多数あり、競争も激しいので、自分の強みと経験をどのように伝えるかを考えながら書きました。
S:ちなみに、大学の先生または大学の推薦状は必要でしょうか。
K:はい、少なくとも2通の推薦状が必要です。推薦状を貰うのに時間がかかることもあるので、早めに書いてもらう先生を探したほうがいいと思います。流れとしてはPhD申請するときに先生のメールアドレスを記入し、大学側から先生にメールでコンタクトします。
S:そうですか、なかなか厳しいところもありますね。獲得が難しいと周りから聞いていますが、恐れずちゃんと向き合って挑戦する君島さんの姿にすごいと思いました。
HKPFS申請の全体にわたって、とくに日本人学生にとっては、何か留意点があるでしょうか。
K:ありがとうございます。留意することは科技大ではHKPFSの申請期限が他の課程より早いので、HKPFSを受けてみたいなら早く行動する必要があると思います。受からなくても自動的に他の奨学金が貰えるので、挑戦して損することはないと思います。
S:これから科技大へ留学するかもしれない日本人学生たちに、HKPFS申請について少しアドバイスをいただければうれしいです。
K:日本人学生が少ないので、HKPFSや科技大も優秀な日本人学生には香港に来て欲しいと思っているでしょう。申請書類をきちんと準備して磨き上げればHKPFSに受かる有力な人材になれると思います。ちなみに自分が一番苦労したのは、自己評価が低いと思っていることにより申請書類で謙虚や弱気になりやすくなり、思ったことを書くのに戸惑ったことです。
S:今回も本当にありがとうございました。こうしたシェアはきっと多くの科技大留学したい学生にお役立つと思います。君島さんはこれからちょっとハードなPhDコースと研究が始まりますが、体調にお気を付けながら、是非頑張ってください!科技大での学びが君島さんの将来のキャリアにお役に立てば、うれしく思います。
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About us
私たちは日本人学生の香港科技大学留学を支援したい有志たちのグループです。メンバーには香港科技大学留学中(とくに工学院)の日本人学生、香港科技大学の留学を修了したOB/OG、日本の国立大学で国際交流・留学サポートを担当している先輩がいます。
私たちの経験とともに、給付型奨学金・コース・コロナの対応などの情報をまとめてアップしています。
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