短期留学の活用(学位取得型留学の準備として)

短期留学は学位取得型留学の準備として活用できる

最近短期留学の学生募集の時期になっています。短期留学といえば、語学・文化体験・国際経験のためというイメージが強いが、実は学位取得型留学(マスター・ドクター)の準備として、結構活用できるところが多いです。

今日の記事では、短期留学をどのように活用すると良いかについて、少し経験を共有させていただきます。

短期留学の分類

大学の短期留学は1週間から1年間までわたる様々なタイプがあります。よく知られている語学のための短期留学とともに、サマーキャンプ、交換留学またはインターンシップのようなものもあります。

語学留学:1週間〜1ヶ月
サマーキャンプ:多くは1週間
交換留学:1学期〜1学年
インターンシップ:2ヶ月〜6ヶ月

サマーキャンプ

サマーキャンプはコロナの前に結構多くの海外大学がやっていましたが、コロナのため一時的に止めている大学が多いです。おそらく徐々に再開されるだろうと思います。
大学のサマーキャンプは高校のと異なって、語学と文化体験が主な目的というより、研究設備の見学や研究者との交流など、専門性が高い体験型の短期留学です。香港科技大学工学院の場合は、さらに技術イノベーション(ハイテック起業)の中心地であるサイエンスパークの見学があります。そしてサマーキャンプに選ばれた学生に対して経済的な援助もあります。現在在学中の日本人学生が書いた科技大サマーキャンプの体験記があります。興味があったらぜひ参考にしてください。

交換留学

交換留学はほぼすべての大学にあるプログラムです。このプログラムでは、学生が自分の在学中の日本の大学から、その大学と「学術交流協定」を結んでいる海外の大学へ留学することができます。交換というのは、かわりに先方の大学からも学生が来ることになります。留学の間、海外の大学に別途学費を支払う必要がなく、多くの場合海外の大学からお住まい(宿舎)も用意されるので、たいへんおすすめです。

インターンシップ

インターンシップは企業がやるイメージが強いが、実は大学もやっています。企業のインターンシップで主に企業の見学と実際に働く体験ができると同様に、大学のインターンシップは大学の見学と実際にある研究室に所属し研究を体験することができます。一般の留学とは異なり、インターンシップは研究中心なので、プログラムを申し込む前に、先方大学の教員と連絡し研究に関わるコミュニケーションをとっておく必要があります。お住まいのほうは交換留学と違って、大学によって自分で探すほうと用意されるほうがあります。香港科技大学工学院の場合は宿舎にとまるのでお住まいが用意されます。
本サイトではインターンシップの体験記が掲載されているので、よかったら参考にしてください。

短期留学の活用方法

短期留学ではいろんなことができるが、ここで主に学位取得型留学の準備としての活用方法をご紹介します。

学位取得型留学とは、文字通り学士号・修士号・博士号をとるための留学を指します。本記事では大学院留学のほうにフォーカスします。

指導教員との面談

大学院留学は大学生の頃の入学と異なり、大学は研究中心の学びなので、入学試験だけでなく指導教員を見つけることが重要です。私たちの経験からみると、自分に合う良い先生が見つかり先生に認められたら、だいぶ入試に合格しやすくなります。また、自分なりの指導教員のもとに勉強すると研究がよりスムーズになり、研究成果を出しやすいです。指導教員との出会いは単にネット上で調べるだけでは足りないです。メールやオンライン会議などを経て、実際にあって相談することがおすすめです。
実際に会うというのは海外にわたる苦労、そして航空券代や滞在費用もかかります。そのため、短期留学を活かして先生に会いにいくのが一番良いかもしれません。

大学側のサポートの確認

大学側のサポートは結構多くの学士が見逃したところかもしれません。学位取得型留学は長期留学となるので、留学中自分の先生だけでなく大学側から十分にサポートを提供してくれるなら、留学がだいぶ楽になります。

大学側のサポートというのは、
・各種手続きへのサポート(学内のものとともに学外のものも、例えば入国管理や市役所)
・英語でのコミュニケーション能力と積極性
・お住まい情報の提供(民間アパート探しのあっせんを含む)
・学生間交流へのサポート(交流イベントの開催など)
・メンタル面へのサポート・相談

これらはなかなか先生や研究室の友達同士だけでなく対応が難しいので、大学側から厚いサポートがあれば、だいぶ助かります。結構大事だが、実際に現地に行ってチェックしないとわからないところです。短期留学を活用すれば、こういう確認ができます。

留学先の環境の確認

留学先となる海外の大学のキャンパス、学びと研究の環境、そして周辺の交通機関など、これらは実際に行ってみないと把握できません。短期留学は短期とはいえ、1週間以上の時間があるので、十分にキャンパスの環境を確かめることができます。キャンパスライフは留学のなかで一番多くの時間を占めるので、とくに学位を取得するための長期留学の場合、2〜4年間ほとんどの時間がキャンパスで過ごします。短期留学を機にキャンパスを予め視察することで、今度自分の学位取得型留学においてこの大学で本当に良いか、ある程度わかると思います。興味のある海外の大学があるなら、まず短期留学のなかで実際に自分の目で確かめましょう。

お住まいの環境の確認

お住まいが宿舎ではない場合も、長期留学にはあります。大学の宿舎に入れる学生の数がやはり限られているので、一部の学生はキャンパス以外の町に住むことになります。もしお気に入りの大学があって、長期留学するともしかしたらキャンパスの外に住む可能性があるかもしれないと思ったら、一度キャンパス以外の街を視察することがおすすめです。例えば、香港科技大学のキャンパスは都会の中心部から結構離れており、町に住むと大学キャンパスとはだいぶ異なる環境になります。もちろん留学先となる国・地域のことをもっと学びたい、町に住んで実際にその国の生活に触れてみたいと思ったら、お住まいを自ら町にすることも良いかもしれません。その場合、短期留学の間予め街を散策しいろいろとチェックすることがおすすめです。

在学中先輩との交流

在学中先輩たちとの交流も、短期留学のなかでおすすめの内容です。とくに留学先の海外の大学に日本人学生がいることを知ったら、短期留学を機に積極的に接触し交流を試みましょう。先輩たちのリアルな体験と経験は、一番参考になるかもしれません。

本サイトには香港科技大学工学院在籍していた、または在学中の日本人学生からの経験シェアが掲載されています。よかったら参考にしてみてください。

Master留学 2017年 Q&A

Master留学体験記Q&A 第二弾

Master留学体験記Q&A 第三弾

Master留学ー科技大での勉強ってこんな感じ

Doctor留学ー科技大での研究ってこんな感じ

Summer Camp 2018年短期留学体験記

Internship 2019年短期留学体験記

Doctor留学 2020年秋入学体験記

最後に

短期留学は単に語学と文化体験だけではありません。学位取得型留学のための準備にもなれます。もし海外の大学に大学院進学に行きたいと考えているなら、お気に入りの海外大学が自分の大学と短期留学プログラムを設けているかどうかを調べておきましょう。もし短期留学のプログラムが用意されていたら、積極的に応募し参加してみましょう。

短期留学を活用すれば、次の長期留学の準備として、結構多くのことができます。本記事は私たちの経験をもとにいくつ大事なポイントをメモしておきました。みなさんの参考になれば、嬉しく思います。

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